
2021年の年頭に当たり、今回は「いままでどうしても改善活動がうまくいかなかった方」「これから初めての改善活動に取り組もうとしている方」に、改善活動がうまく進められるヒント、考え方を示したいと思います。
ヒントや考え方を示す元は、私の長年の改善活動でどうしても活動の成果が出なかった失敗事例からです。
失敗の原因は様々ですが、なかでも「人の意識」というところで躓くのが非常に多いです(逆に人の意識以外の問題なら必ず解決でき改善は進みます)。
ココではこれから改善活動を始めるスタート地点で躓いてしまうパターンについてお話しします。
改善活動に取り組めない会社の共通点
改善が始められない会社の特徴は、社長の改善に対する本気度が低いことです。
いわゆる意識の問題と括れますが、私の長年の海外および日本、各業態の改善経験から「人の意識は変えられない」が「人の意識を変える手助けはできる」が結論です。
つまり我々改善マンの仕事は、改善に二の足を踏んでる人に意識を変えるきっかけを複数提供して改善のスタートを切ることが最初の大事な仕事です。
もちろんスタートが切れたら、励まし続けてモチベーションを維持することも重要な仕事ですし、原価低減や経営管理、販売促進、人材育成などの改善が本来の私の仕事です。
会社単位の改善ではなく、事業部や組織単位での改善なら、その現場の長である部長や班長と「社長」を読み替えてください。
いずれにしろトップやリーダーの改善に取り組む意識の欠乏か、その方向性が間違っていることにより改善活動に取り組めていません。
我々改善マンが社長に本気で改善に取り組んでいただけるように、手を変え品を変えあらゆる手段で意識改革の手助けをしても”その意識が変わらない場合”は改善活動が始められません、または始めても成果が出ません。
トップやリーダーの改善に取り組む意識の欠乏
「いままでやってきたんだから何とかなる」というのが最もポピュラーです。
改善マンのアドバイスや提言に耳は傾けるものの、世間はそうかもしれないが自分だけは違う、新しいやり方に抵抗する、結局何の改善も始まらない、進まないことが往々にしてあります。
「ウチはいままでコレでやってきたんだから大丈夫」
「いまさら新しいやり方でやるにはリスクが大きい」
「今はまだまだ我慢の時期だ」などなど、
改善をしなければいけないことがわかっていても、改善に踏み込めない・・・
挙句の果てには、明らかに右肩下がりな売上や顧客の減少が続いて崖っぷちに立たされても「しばらく辛抱すれば必ずいつか元に戻るからそれまで我慢、我慢」「いままでコレでやってきたんだ。この通りブレずにやり続けることに意味があるんだ」というようにかたくなに変化を拒むケースすらあります。
まずは自社のおかれた現状を、世間を、市場を正しく認識して受け入れることが重要です。
わかりやすくダイエットに置き換えましょう。
あなたの体型体重はかなり肥満化が進んでいます。世間のニュースでは肥満から成人病となり健康を損なうと叫ばれています。しかし自分にはまだ目立った症状は出ていないから大丈夫だ・・・と、思い込んでいる、痩せなきゃいけないとわかりつつも、身体が以前のように動かないこと感じてるのに。
このようにダイエットのための食習慣などを変えることに、必要性は感じてはいても、どうしてもできないのと同じことです。
まずは体重計を買って毎日測りましょう。自分で目で見て現状を認識する必要があります。目を逸らしてはいけません。医者から言われてからでは遅いのです。
体重が100Kgになっても何にも感じない人にダイエットはさせられません。
会社の改善も同様です。
改善に取り組む意識の欠乏は現状から目を逸らしているからです。
以前のやり方でやってきて昔はうまくいってたかもしれないけど、現状もうダメだということがわかってるんですよね?これから先もこのままじゃダメだということわかってますよね?
ということが頭で理解していても、中々認められないだけなのではありませんか?
改善による新しいやり方に変えるということはリスクも伴いますが、変わらないリスクは確実に会社の体力を消耗し続けるだけで、しまいには倒産しかねません。
まずはもう時代は変わった、今までのやり方はもう続けられない、という頭で理解していることを認めることです。
私にご依頼いただければ認めざるを得ない現状を明らかにしてお見せすること、つまり課題を明確化して、今年は、来年は、これからはどうしていかなければいけないのかを一緒に考え、そして改善を実践して明るい未来を描くことが可能です。
改善に取り組む意識の方向性が間違っている
改善に取り組むと決めたものの「肝心の改善のための時間を割かない」「改善にお金をかけない」と言うのが典型事例です。
改善マンのアドバイスや提言に耳を傾け改善を始めたものの、今までやってたことを棚卸せずそのままやり続け改善がアドオンの負荷となる、改善を担当者まかせの丸投げ、結局改善が進まないことも往々にしてあります。
今までのやり方を変えるには、それなりの投資、特に時間の投資や人への投資は付き物です。
これは改善に対する覚悟の欠如と言ってもいいかもしれません。
せっかく正しい現状認識で改善が始められたんですから、社長は勇気をもって「これまでのやり方ではもうダメだ。時間の使い方、経費の使い方、全てを見直し新しいやり方にする」くらいのことを従業員全員に明確に示す必要があると同時に、いままでの既定路線で生産できた量や売上げに対して改善期間中しばらくは下方修正もやむを得ないという割り切りも必要かもしれません。
(もちろん私は無尽蔵に改善に投資しろ、生産量や売上げを減らせとは言ってません!あしからず)
改善をするとは今までのやり方を改めることです。
ですから悪かったことはやめて、新しいやり方に変える必要があります。
また良かったこともやり方に工夫を加え、さらに伸ばす必要があります。
この良かった、悪かったというのをしっかりと振り返って棚卸することが改善の方向性をしっかり出すことにつながります。
何かをやめなければ、何か新しいことはできません!断言します。
(4Sができないというのも同じ、まず捨てることから始めてください!)
方向性が出たら迷わず、恐れず、人任せにせず、ひたすら改善に邁進しましょう。
まとめ
昨今はコロナ禍で大きく世の中が変化しました。
農家さんを取り巻く環境も刻一刻と変わっていると言っても過言ではありません。
もう今までのやり方では通用しないんです。
以前は今までのやり方が正解で成長してきたかもしれませんが、これからの未来は過去のやり方が正解とは限りませんし、むしろ変えて行かなければいけないことです。
つまり正解とは変えていくこと、進化していくことにほかなりません。
かの進化論を唱えたチャールズダーウィンの言葉にもあります。
「強いものが生き残ったのではない」
「賢いものが生き残ったのでもない」
「唯一生き残ることができたのは、変化出来たものだ」
我々は恐竜のように絶滅はしない!

