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月刊改善コラム_2024年10月版

【テクニックとスキルって何が違うの?】

トヨタ式の人材育成で切っても切れないのが“スキルマップ”です。
コレは職場の社員の能力の可視化をすることにより、その職場に必要な能力は何か?という目的地を探すための地図だから“スキルマップ≒能力地図”なんですね。
もちろんその地図だけでは旅行≒人材育成はできないので、旅行計画や旅行工程表にあたる“技能向上計画表”も別にあります。
さて、今月はこのスキルという言葉について一言書こうと思っています。
皆さんにとってなじみのある言葉ではないんじゃないでしょうか?
むしろ“仕事のテク”みたいに、テクニック≒技術という方がなじみ深いのではないでしょうか?
会社の技術力の差、先輩と後輩の作業テクニックの差などが代表で、“テクの有り無し”が価値や作業時間を決めている、それこそテクニックってことだと思っていることでしょう。
自動車に代表される機械の操作も、一般的には扱うテクニックとして“ドラテク”なんて言われてますしね。
だからテクニックという言葉が間違いで、トヨタ式で使っているスキルが正しいってことではありません。

テクニックとスキル

辞書には、
■テクニック=Technique
(専門)技術、技巧、テクニック、(芸術・スポーツなどの)手法、技法、方法、やり方、技術
■スキル=Skill
手腕、腕前、技量、(訓練・熟練を必要とする特殊な)技能、技術
このように辞書では似たような訳ですが、まったく同じではないので、英語圏ではニュアンスが違うのでしょう。
私が思うにテクニックは一過性のもので、手順など操作等を覚えてできるようになるもの
一方スキルとは持続性のもので、テクニックが鍛錬された領域で、不測の事態ではマニュアルとは異なる手順でも乗り越えていけるようになること、と思っています。
つまり初歩や基本はゆるぎない技術、すなわちテクニックがベースで、それは高ければ高いほど優れていると思います。
しかしスキルはそのテクニックを土台に、積み、重ね、磨くといった努力や改善の末に辿り着く、至高の能力に他ならないのではないでしょうか。

全米サッカーコーチ協会によると、「テクニックとは物理的なタスクを行う能力のことであり、スキルとはゲーム時(実戦)にタスクを行う能力のこと」と定義されているそうです。
つまり一人でドリブルやシュートを最速最短かつ的確な軌道でボールを前に運び、最終的にはゴールする技術がテクニックで、それこそいろんな技があります。
しかしどんなに優れた技術・テクニックを持ってたとしても、その力を実戦で活かせなければ、それはスキルがないということです。
つまりテクニックとは1対0の練習下でできることスキルは1対多の敵がいる状態、かつ判断を必要とする状況下でも技術力を発揮できるのがスキルということです。
料理であれば、素材それぞれの味を熟知していても、それをまとめて一つの美味しい料理にすることができるか? 英語であれば、例えば英単語をどれだけ覚えていても、実際の英会話が出来るのか?って感じでしょうか

ビジネス上のスキル

例えばビジネスであれば、
どれだけ良い資料を作れるテクニックがあっても、それを実際に利益に繋げるためのプレゼン力=スキルがなければ成果とはならない。
長という立場であれば、自分が仕事内容を熟知していたとしても(テクニック)、実際に部下にわかりやすく教えるためにはどんな説明が必要になるのか(スキル)。

このようにこと仕事上では、スキルを身につけることこそが本質であり重要なことです。
がしかし、スキルを身に着けるためには、まず基本となるテクニックを覚えなければスキルは手に入れられません。
正しい基本となるテクニックをしっかり習得したうえで、そのテクニックを積み重ね磨いてスキルとしていくのです。
さぁ、あなたに必要なテクニックはなんですか?それは数多くあると思いますが、すべて覚えましたか?
その上で農業は、天気や景気といった巨大な敵の戦術に打ち勝つための変化適応力≒スキルが求められます。
技術を磨き、それをスキルと成す、私たちの身の回りは磨かなきゃいけないモノばかりですね(^^;
最後に学ばせる側も、学ぶ側も、たくさんある磨かなきゃならないモノの一つに、人間性ってのもあるのをお忘れなく。

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