
よく改善先で耳にする言葉で「うちは意識が低くていかん、だから4Sも改善も進まない…」
といった”意識”の話を今日はしたいと思います。
算数なら1+1=2ですが、これが人の力だと1+1=2とは限りません。
そもそも1人の力にも個々人で差もありますしね。
例えば普通に前向きなAさん(+1)と後ろ向きなBさん(-1)、この二人の力はA+B=(+1)+(-1)=0となります。
またとっても前向きなCさん(+1.5)と普通に前向きなAさん(+1)とだと、C+A=(+1.5)+(+1)=2.5となります。
これはどちらも極端な例ですが真理を表しているのではないでしょうか。
つまり人の力は意識をうまく合わせれば1+1≦2以上になりうるし、全く意識を合わせることなく作業に取り掛かれば2にも満たず一人でやった方がマシと言えることもあります。

農作業技術の向上心がない、売上げや収量への執着がない、整理整頓ができない、いろいろな意識の低さから様々な結果がもたらされますが、総じて意識の低さは低成績をもたらします。
人の集団が力を発揮して好成績を収めるには、その集団に所属する個々人が能力を発揮する必要があります。その為には意識を高めたり、揃えたりすることが非常に重要です。
では農業法人や会社といった集団のなかで意識の低い人をどう高めればよいのでしょうか? その為には改善と同じで意識が低くなった真因を潰す必要があります。最初から意識の低い人は基本的にはいないはずです、何等か原因があって意識が低くなったのでしょう。
意識が低くなる最大の要因は概ねコミュニケーション不足に起因するようです。
これは「何かをやって」と仕事を頼んでも、10頼んだことの5くらいしかできないような状況でしょうか。例えば事務のコピーを頼むにしても、ただ「これ3部コピーしといて」と言うよりも「今日15時に大事な取引先が3名来客するからコピーお願いね」と言う方が、頼まれた側の意識は高まるでしょう。
前者の場合はコピーを間違えたりするかもしれません。しかし後者の場合は間違えないようチェックしたり、場合によっては来客にコーヒーなどを出すことまで気を利かせるかもしれません。
人は何のためにその仕事をするのかを自然と考えながら=意識して働くものです。その自然発生する意識をうまく高めるコミュニケーションがとても集団では重要なのです。極論コミュニケーションが仕事の成果を左右するということです。
意識が低くなる要因はコミュニケーション不足以外にも、方針や理念がみんなに浸透していない、目標や役割が明確ではない、計画がない・はっきりしない、などが農家さんでよくみられる要因です。
またワンマン経営とでも言うのでしょうか、みんなが良かれと思ってやった仕事を経営者やリーダーが否定し続けると、みんなのやる気が削がれてやってもムダという雰囲気から意識が低くなっていくこともあります。
このように意識が低くなる要因は様々ですが、放っておいて何一つよいことはありません。最悪の場合は離職という形で現れますし、生き生きとしていない職場ではリクルートも難しくなるでしょう。
いずれにしろ一つ一つの仕事の意義をしっかりと説明して前向きにやり切ってもらうように努めましょう。
またその人のやる気を作るのも自分の仕事と思って、積極的コミュニケーションにも努めましょう。
一人一人の意識を高めることが仕事の成果を大きく左右することを肝に銘じておきましょう。
つまり意識を高めてもらうには、何のためにその仕事をするのか?意義やその結果がもたらす未来や影響をしっかり説明して理解してもらうことです。
これを怠っている経営者やリーダー、先輩が多いため、意識の低下が発生するのです。重ねて書きますが、最初から意識の低い人はいません、何か原因があったはずですし、その原因はまずは自分側にあるものと疑い、まずはコミュニケーションを高めるのです。

まずは一人一人の意識を今までよりも幾分かでも高められたとしましょう。
その次は集団としての力の発揮です。つまり個々人の”力の向きを揃える”ことと”力を発揮するタイミングを揃えること”です。
個々人の意識が高まり=力となっても、その向きがバラバラではプラスマイナスゼロになってしまったり、出すタイミングも揃ってなければ個々人の力を足し合わせることはできません。
この向きとタイミングを揃えるのに有効なツールが下図アクションプランです。

詳細の説明は省きますが、このアクションプランは複数人の集団が能力を発揮して仕事の成果を出すためには必須のものです。アクションプランには、何を、どうやって、目標(ゴール)、誰が、いつからいつまで、といったことが端的に示されています。示されているといっても、もちろんコミュニケーションをとって理解を得るまで説明する必要は変わりません。
意識を高める、そして揃える、人が集団で働くのに避けては通れない道です。それが嫌なら一人で仕事をするしかありませんが、芸術家や文筆家くらいしかホントに独りでできる仕事はないでしょう。また独りの力は限られていますが、複数人の力はその人数以上になり得ます。このトヨタ式アクションプランの関連記事:方針管理を導入して儲かる農家の第一歩を整えようの説明も併せてご覧いただけるとより理解が進むと思いますのでご一読いただけると幸いです<m(__)m>
さぁ、みんなの力を束ねて1+1=3を目指しましょう!