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【How to 出口戦略】コロナ禍の直撃/農家の経営基盤とは 

経営基盤が企業を救う

招き猫:商売繁盛の秘訣はお客様が沢山いること
商売繁盛の秘訣はお客様が沢山いること:招き猫

世の中はコロナ禍の真っ最中。
閑古鳥が鳴くお店や中小企業が相次ぎ、倒産のニュースを最近聞くようになりました。
倒産してしまう所と持ちこたえる所の差はなんなのか?
それは“経営基盤”の差によるところが大きいと、あらためて感じている今日この頃です。
経営基盤の弱いところは、コロナ禍の直撃から最悪倒産しているところもあるようです。
売上の激減から変動費はかからなくなったものの、そもそも家賃や人件費といった固定費を払えず倒産に至るケースが多いようです。
経営基盤が強かったら、持ちこたえていたことでしょう。

では農家のみなさんにとって“経営基盤”とはなんでしょうか?
お店や企業の倒産から考えると、それは運転資金や資本のようにも見えますね。
内部留保が潤沢であれば持ちこたえられるのは当たり前ですが、それではこのコロナ禍のような兵糧攻めにあっては「いつかは絶命してしまう」ことからわかるとおり“資金力”は経営基盤ではない、と私は考えます。

つまりトヨタ式に考えると“なぜ倒産の危機となるのか?”→“資金がないから”だから倒産、ではありません。
資金を補填し支え続ける力がないから倒産の危機の憂き目にあうと考えるべきです。
つまり“買い支え続けてくれるお客様”がどれだけいるのか?その一人ひとりが経営基盤なのです。

経営基盤とは建物の柱と同じ

パルテノン神殿:朽ちない柱
朽ちない柱:パルテノン神殿

たとえば建物にたくさん柱があれば地震に強いのと同じことです。
たくさんのお客様がいれば、コロナ禍のような地震にも強くなれるでしょう。
また建物の柱は太いほうが、あるいは鉄骨のほうがよいのも当然ですね。
柱の素材の太さや材質とは、お客様であればリピートオーダーと言ってよいのではないでしょうか。
経営基盤とは建物の柱と同様、強ければ強いほど外的環境の“変化”に対して動じることがありません

では、農業経営にとっての基盤とは何でしょう?
前段にも書きましたが、最低限の“資金力”は大事ですが、ココでは正解ではありません。
人材と答える人もいるかもしれませんが、いくら人財でも“人”はリソース=資源と捉えるべきです。
極論コロナ禍のような時に正社員をたくさん抱えているのは、売れない時の在庫と同じくらい危険でしょう。
傭兵を戦時中に雇うように、優秀な人材を正社員ではなく顧問契約したり、工数だけかかる能力のあまり必要のない仕事ならパートなど“一時的に外から人を雇って”もよいでしょう。
では農地や農機具、施設や設備が経営基盤でしょうか?
確かに農産物の生産には必要なものですが、“人”同様に借りてもいいものなので、なくてはならないものではないところから、経営基盤からは外します。
よって農家にとっての経営基盤とは「なくてはならないもの」のこと、つまりお客様」です

経営基盤は、お客様の「数」と「質」

需要と供給はまさにお客様と店が決める
需要と供給はまさにお客様と店が決める

これはどんなお店や中小に限らず企業にも言えることです。繰り返しますが経営基盤とは「お客様」であり、その「数と質」のことです。
どんなときにも買い支えてくれる=質であり、そんなお客様がたくさんいる=数なのです。
私はそのような改善をもう20年近く生業としています。
東京のトヨタ販売店でのことですが、赤字から立ち直らせ地域一番にもしました。
中国のレクサス店でも赤字店があったので、その立て直しもしました。

どんな時代であっても、日本であろうが外国であろうが、幸せになるためには皆が儲けないと幸せにはなりません
誰か一人が儲かるだけではダメなんです、続きません。
また儲かるとは金銭的なことでもあり、気持ち的なことでもあります。
“商い”から金銭の授受とともに“ありがとう・得した・おいしい”という気持ちのやり取りが伴わないのもダメです。
そんな経営基盤を強くすることこそが改善ではないでしょうか。
図太い柱を造る戦略的計画を立て、地道に改善を続ければ、変化の激しい時代を乗り切るどころか波に乗れるはずです。

コメント一覧

山謙プロ2020年6月9日 14:57 / 返信

昔を思い出せば私も数多くのお客様に支えられてきました。 今は数は少ないですが、とても大切なお客様に支えられています。 やはりお客様がすべてです。 あらためて私の今を支えてくださっているお客様に感謝したいです。 そうそう昔と言えば・・・ 販売店の頃、たしか20万人くらいのお客様がいました。 もちろん年間販売2万台以上の国内最大ネッツ店なので、全店のお客様の数字です。 私が直接お付き合いさせていただいたお客様は、そのうち約1万5千人くらいかと思います。 さらにそのうち私が名刺を配ったお客様は7千人くらいでしょうか。 なぜならある赤字店の立て直しで、店長補佐兼工場長として3年ほどいた店があります。 そのお店の顧客総数が5千弱でした。 その時一人ひとりのお客様と真剣にお付き合いしてこそ赤字が脱却できると信じて、来るお客様のほとんど全てと名刺交換していたため、膨大な名刺配布数となりました。 もちろんその7千人の方全員は覚えてはいないのですが、今でも印象的なお客様のことなら断片的ですが300人くらいは覚えています。 なぜ300人も覚えているかというと、なにか記憶に残る特徴的なことと合わせているからだと思います。 たとえば納車引き取りに行った際の街並みや車庫、飼い犬や、特徴的なクルマに乗っている、芸能人やスポーツ選手、おしゃべりして話が合う、職業・・・いろいろな事柄の重なりが一人ひとりのお客様の記憶につながっています。 その後もお客様に限らず、たくさんの先輩や同僚、後輩たちとの出会いや、海外での仕事から文化や言語の違う仕事仲間やお客様、友人とも出会いました。 人は一人では生きていけないものですね

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